K's desk

サークルの後輩、インターン先の同世代社員などに情報を財産として残せたらなと考え開設しました。玄人というよりは、事業をこれから行う人とか知的産業に今後関わっていくとかまだ頭に汗をかいていない人が、壁にぶち当たった時に読んでもらえればと思います。将来の自分に向けて、余裕ができたらマインド的な部分で自分が何を考えていたのかなども残せればいいですが、基本的には他者に公開する必要性がなければevernoteなどに保存しているので、ここで公開されている記事は誰かしらのニーズに応じて書いている内容になります。

ミクロレベルの方法論に対する気づき (1/4)

はじめに
2月末から3月頭にかけて東ティモールへ滞在してきました。
最近、日本の企業であったり、この東ティモールの村であったり、
組織変革について人と話し合う機会があったので、東ティモール滞在中の気づきと含めて
メモに残しておきます。

変化が起こる状況とはどのようなものなのか?
私が思う変化が起こる状況とは、
・変化への望みが生まれていること
・変化への準備が整っていること
この現象が同時に整った時に起こると考えています。

つまり、もし変化への望み(日本人でもありがちな◯◯が欲しいであったり、就業時間を短縮したい)という思いがあったとしても、変化への準備(その人の懐事情、全体のプロジェクトの進捗やチームメンバーの繁閑事情もしくは業界・経済状況など自分の組織のみに限られない事情)というものが変化を許容するものでは無い場合、変化は起きません。
また、もし変化への準備があっても、変化への望みがない場合は変化が起きないか、失敗に終わります。これは国際協力の現場でよくある現象だと思われます。

次回は、変化を起こる状況にするための方法について記して行きたいと思います。
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根性とは結局何だったのか 2016.08.18

根性とは、結局何だったのか

今回述べていくのは、今迄の人生、特に仕事における「根性」の捉え方である。
安宅和人氏が「根性から逃げるな」という素晴らしいお言葉を言っている事が、
今迄ずっと頭の中に残っているので、今回の記事の材料になったことは間違いないのですが、
一つの自分の中での問いによって今回文章を書いているので、
氏の文章に関心のある方は、直接インターネットで検索していただいて、
僕の考えた頭の中に興味のある方だけ今回の記事をお読み頂ければと思います。

「根性」とは、僕の人生の中でもかなり貢献してきた概念です。(概念なのか、態度なのか)
野球部では、中学生時代には最後の夏の大会1ヶ月前に手首を骨折したものの、3日前に骨がくっ付いた事を確認し、(ギブスにより筋肉が落ちていたので)かろうじてグローブをぶら下げる事が出来ているという狂気の状態で試合に臨んだこと(こんな時に限って、6回くらい打球がきた笑)。
高校生の時には、根性で練習をし、毎日朝6時に家を出て22時に家に着く生活。
合宿で父母会がカレーなどを作ってくれた時には吐くほど(実際には吐いてからが勝負と同期と争っていた)食事をして、その後また練習。
結局、先に体が悲鳴をあげ、2回も腰椎を折り、今も分離症のままである。

また、大学受験では、塾に行くお金が無かったので、同じ参考書をひたすら勉強。
朝5時に起きて、22時まで、1日15時間くらい勉強していた。学校に通う時間すら惜しく、
先生の判断で3年次秋以降学校には行かずに、家で勉強していた。(実際に、僕の高校のレベルだと、これくらい勉強しなければ無理だったし、特に3年夏まで部活ばかりやっていた自分とっては、必死だった。結果としては、絞った参考書をどこに何が書かれているか頭の中に出てくるくらい覚えた結果、今の大学に滑り込めたのだが)

そして、なにより大学生になってから、2年次に休学をして、その年には毎週25〜30hの昼のバイト+45hの夜勤を繰り返し、復学後も学校に行きながら週合計60hのバイトを続けてきた。

このように、筆者はコテコテの「根性野郎」である。

しかし、「根性」では、今後の人生自分と同じような野郎の中でトップに立つことしか目指せない気がしたし、
言葉にするのは難しいが、今の延長線上にしかなり得ないと感じていた。

そんな事にやっと気づいたのは、就活を始めて色んな企業を見た1年前くらいからなのだが、
「根性」に頼る危うさを、気づいていない人が多くいるという事実に筆者は直面した。

「根性」は大事、でもそれだけ?

ベンチャーや中小企業のトップ達の言葉に、確かに僕も共感を得るし、
「マラソンを全力で走る心意気」などの話については、好んで後輩達に口にしてきた経験もある。

しかし、良くも悪くも、彼らにとっては、「根性」だけなのである(もちろん、すべての人では無い)。

確かに、根性が大事な時代はあったし、今も重要な要素になる世界はたくさんある。
僕が言いたいのはあくまでも「根性」が正当化される場所とされない場所があるということであって、
組織のトップが提示し、利用するオプションが「根性」だけなことに意見を出しているだけである。
そして、「根性」で色んな課題を乗り切ろうとしている人々に対して、別の世界の存在を見せようとしただけでもある。

過去のマニュアルレーバーという時代には、トップにとっての重要な項目は、いかに組織を統率して
効率的に動かすかであった。
そこでの、重要な指標は文字通りの「生産性」であり、それは適切なインプットをすれば、適切なアウトプットが出てくるという産業の構造に起因すると考えられる。
変な言い方をすれば、歯車の一つとして、ムダなく動いてくれればよかった。
そのための、統率に必要なものは、体力と態度であり、これらを奮起・管理するために、
「根性」を有効活用していった。
どちらも最低限ある前提で言えば、より重要なのは「頭の良さ」よりも「体力」であり、
日々の生活の過ごし方で望ましかったのは「本を読んだり、勉強すること」よりも「テレビや映画を見たり、カラオケ、飲み屋で時間を潰すこと(そして、ストレスを発散させること)」であったと考えられる。そして、それが現在も通用している分野もあれば、知的産業などではクライアントや社会に価値を提供するために、勉強や日々の研鑽などストイックさを求められる分野や職業も現れてきた。

このように、時代は変化している。というよりは主要な産業・職業の構造に変化がもたらされてきた訳であり、
近年の多くのベンチャーや中小企業では、ITやコンサルティングなど、労働集約型とは別の仕組み(ここで言いたいのは資本というか知識?に影響を受ける分野)を持つ企業が大半である。
にも関わらず、彼らが使っているのは、「根性」であり、マネジメント方法や働き方がアップデートされているとは言えない。

みんな「根性に逃げている」

結局このフレーズを使ってしまった(安宅氏の話を知りたい場合は「イシューからはじめよう」を読んでください)。
しかし、「根性」の行き着く先はなんなのか、具体的にいうと、
「根性」で失敗した仕事を失敗しないようにするには、さらに「根性」、これは要するに時間をかけるなどの話になり、ここまできたらもう無茶である。あとは、その従業員の「体力」と「気力」が耐え切れるかどうかの話である。

インプットとアウトプットの関係が見込める産業・場合においては、「根性」は効果がある。
要するにかけるリソースを増やすだけであり、そのインプットに対して、アウトプットは機械や時間の限界を除いて一定の範囲内で忠実に答えてくれる。
しかし、人に頼った仕事は、インプットとアウトプットのバランスが見極めづらい。

「根性」に頼らないためには

これからは全て持論である。

1.測定する

今の現状と何か変えるしかない、そのためにまず何ができるかといったら、
なんらかで定量化し、その数値を改善していくことである。

「何を数値にするのか」という質問に関しては、それは物事の種類によるし、
もし答えを出すならば、「限りなく全てにおいて数値を出す」である。

なぜなら、これを自分がやろうとした所で、結局出てくるのは2〜3種類の数値である。
数値化に時間が取られてしまっては、本末転倒だが、おそらく今よりは良い。

「根性」に頼る人に限って「成果」とか「勝率」とかいう。しかし、その「成果」がなんの要素によって
左右されるかはあまり考えられていない。

2.客観視する

これは、自分の中に優秀なマネジャー像の客観的な立場を持った人格を持ち、自らツッコミや問いをするみたいな笑


3番以下はこれから自分でやっていこうとするものである

3.事物をより高い次元で考える

今まで2次元で考えていたものを奥行きというか、3次元に近づけるイメージ。
具体的に言えば、戦略と戦術の棲み分けをしたり、その中で、さらに重要度を色付けするみたいな。

世の中の、多くの上司・マネジャーの立場にあるひとは、
戦術レベルではやけに大きな話をするものの、戦略レベルだと内容・幅が小さく、やけに稚拙である。
端的に突っ込むなら「それはあなたの立場が言うことではない」みたいな。
プレーヤーの思考の次元で人の上に立っている人が、多くの場合このような言動を行う。

4.先をみる

これが今回の記事のきっかけになった自分の中での意識の芽生えである。
戦術は組めても、戦略は組めていない人のように、それは想像力の欠如なのか、頭の悪さなのかは
わからないが、もっと先を見るという事を今後自分自身大事にしていきたい。

今の事をとりあえず(最悪「根性」でもなんでもいいが)乗り越えたとして、どうやって次のステップにつなげていくか。
どうバリューを高めていくかという問いをしていきたい。

自分自身の例で行くと、今は来年春の就職前にすごく勉強したいと焦っている。
しかし、この問いで言えば、勉強した先に何を戦略として持つか。
頭がただ良いだけでは、コモディティ化される。というか、東大生たちに単純な頭の良さで叶うかは難しいし、そこに時間をかけたみかえりがどの程度かを考えなければならない。
となったら、ただ勉強するだけではなく、何らかの色付けをしていかなければ、活かすことはできない。
英語も同じくである。たしかに、英語は話せれるようになりたいが、今のあと半年を使って語学留学にいくかといったら、どうせ入る会社の周りは帰国子女などがいるわけだし、なんかそれ意味無いよなという感じである。
まあ、実際にどうしていくかは、今後問ていくつもりである。

5.周りを見る

これはさっきのコモディティ化の話と一緒、
人間は能力を伸ばさなければいけないが、能力の伸び=それが市場価値の上昇
とはならない世界だと思う。
だとしたら、今後自分自身が時間を投資していく物は、周りを見て選んでいかなければならないはずである。



以上
まとまりの無い内容だったが、
前半は、今「根性」の世界観・美学しか持っていない人に対しての警鐘。
後半は、そのための具体的なアプローチと、仮説および今後の取り組み決意である。

何かしら参考になればと思うし、意見もどんどんください。

【応用編】「情報を扱うことについて」④ 「プレゼンテーション」を作る時に注意する点

1.なぜプレゼンテーションするのか?

これについては、大変難しい。
 なぜなら、プレゼンテーションとはだれもが、日常的に要請されるものではなく、また、時間効率的な観点から筆者自身はあまり重要視していないからです。
確実に言えることとして、プレゼンテーションに限らないですが、「情報を扱う」とは時間に比例して情報量が増えるものではなく、ある程度までは時間をかけるべきですが、程度を超えるとただ時間を浪費した感があるからです。
 そんなことに時間を使うくらいだったら、文章書いて一斉送信した方が時間効率的にはいい感じがしますし、そんな考えから、昔から僕のパワポは写真やグラフと1メッセージのみであったり、数色の色を使っている点と配置を工夫している以外ただの箇条書きであるような資料ばかりです。
これはシンプルであるという良い印象というよりは確実に怠惰なのですが、サークルの助成金獲得などでは数字やプランの見通しを2ページほどに詳し目に書くなど基本的に対象者向けに書いてはいました。

今回は、例えば提案って言っても提案にも先ほど言ったような助成金獲得や営業があったり。何かを紹介する場合も自己紹介や企業・組織紹介、他にも特定のテーマの紹介など多様すぎることと、今までのトピックと同じく、
その時の目的を考えて、それを達成するために作戦を立てよう
という点では変わらないため省きます。

2.どうやって進めるか、目的を達成するか
私のプレゼンテーションの進め方は、決めていることとしては
1)目次を作る
2)1枚の上に流れを書く
3)各ページに分けて、一番伝えたいこと並べる

が主な流れです。

この1~3はワードなどを使ってレポートを書く時にもやっており、そこからきているために
構成を組むではなく、「目次を作る」となっています。
ちなみに、その前提として無意識にですがやっていることがあることに今回気づき
0)メタ構想
と名付けておきます。

つまり、そのプレゼンの場を考え、受け手の視点を考えるということです。
特に、サークル時代によくやっていた助成金獲得や就職活動中のプレゼンテーションは、競争者がいるという点と、評価者がいるという点が明確なので、
相手(競争者、聞き手・評価者)の立場に立って設定することができるのだと思います。
どうやったら評価者の期待値を超えられるか、競争者と違う視点などを見せることができるかだと思っています。

なので、キレイなパワポ作りがプレゼンテーションの肝だと思っている人が、挿入する写真探しや色の調整、アニメーション作りに立っている一方で、
構想の仕方+若干の見栄えで戦ってきました。最悪、プレゼン作りが上手い人に任せてきました。

実際の各工程での取り組みですが、
1)目次を作る
では、単純な起承転結みたいなよくある枠組みの余白に各ページのタイトルを書くという単純な作業です。
なんのためにプレゼンテーションしてたかの再確認→実際どんなタイトル、流れで話すのかの確認です。

2)1枚の上に流れを書く
では、プレゼンテーションの長さによりますが、全部で1枚であったり、目次の上での各パートにつき1枚を使い流れを書いていきました。
ここで注意していた点は「ロジカルか?」という点で
・各タイトルで「目的が明確か?」→「達成できているか?」
・全体を通じて主張・目的にズレがないか?
・ちゃんとそう言えるか?
・終わり方が「だから何?」となっていないか、パートを通じて全てのページが存在意義を持っているか、一貫しているか

という点を見ていきます。

3)各ページに分けて、一番伝えたいこと並べる
 ここやっとパワポを立ち上げて、各ページ作成していきます。
しかし、よっぽど紙の段階で絵コンテのような感じで完成していなければ、一番伝えたいことを並べて書きます。

これで、一度資料作りは終了です。

なぜかというと、この後、一回実際のプレゼンテーションを想定して最初から最後まで読み進めていきます。
そうすると、新たなメッセージや欠けている情報などが浮かんでくるため、それをメモするなり、資料に組み込んでいきます。

これらを時間の許す限りやることによって、プレゼンテーションの練習までできて、かつロジックが大きくずれることがないように資料をつ来ることができます。

【応用編】「情報を扱うことについて」③ 「電子メール」を書く時に注意する点

1.なぜメールを書くのか?

これに関しても前回の記事と同じく目的を達成するために書く。
多くの場合で、メールの目的の主要部分になるのが
・依頼
・伝言
・情報共有
などであるとかんがえられる。(あいさつなどを除く)

2.どうやって目的を達成するか

メールの構成要素、署名などの書き方に関しては、インターネットに多く載っているのでそちらを参照してくれればと思う。
代わりに、目的別に書く内容を記述していく。
まず、全てに共通するとかんがえているのが
「why?」、「why you?」、「why now?」であり、これがなく、特に長文なメールは相手への配慮に欠けているものであるとかんがえられる。

それ以外は、目的をいかに達成するかをただ考えればいい。
・依頼
-なんのために
-何をしてほしい
-いつまでに
-どのようなフォーマット・条件で
-なぜあなたに

・伝言
-何があった
-いつあった
-何をすべきか、何をして欲しいか(→依頼)

・情報共有
-何を
-何で、何のために
-知っておいて欲しい

実際、共通する点はいくつもあるので、
覚えて欲しいことは上記のような各メールの項目よりも
「何のためにメールを使うか(目的)」、「どうしたら意図どおり理解してくれるか」をかんがえ、「何を伝えたいか」、「何をして欲しいか」をひたすら正確に書き、何度か見直し、
「読み手フレンドリー」になっているかを問うこと
である。

もちろん、具体例をシミュレーションしたらきりがない。
例えば伝言にだっていろんなシチュエーションがあり、例えば対象者不在の電話などからの伝言なども相手の会社名、立場、名前、要件、電話番号などいろんなことを聞かなければいけない(相手はどんなリアクションを求めているのか、内容が急ぎであれば、だれが、何を、いつまでにするのかなど全てを規定するのは難しい)。
しかし、このような目的ベースでメールなど文章を書くことが身についていれば、自ずと聞き取らなければいけない条件はわかってくるし、対応方法もわかってくる。
全く何もわからない場合は、対応マニュアルはたくさんあるのでそれらを見れば事前の準備として十分である。

「なにを」、「なぜ」連絡したのかが最初の2~3行でわからなければ意味がない。

いつでも、(ほぼ)どこでも送ることができるというくらいしか、情報伝達方法としてメールにメリットを感じられる点が筆者にとってはなく、
受け取り手がそもそもメールで連絡を入れてきたとか、(相手の立場、多忙さなど的に)連絡手段としてメールの方がよいだろうという場合でなければ、電話などの他の手段を使う。
逆に、メールは送ったら相手がほぼ拒否できないため、相手にとって迷惑になる可能性もある。

なので、相手が電話で基本的に連絡を取って来る場合は電話を使うなど、
情報の特徴や受け手の特徴を踏まえた上で基本的にはメールを扱う。

など、本来メール以外にも仕事上のコミュニケーションは奥が深く、細部を取り上げたらきりがない。

ただし、一度能動的にならなければ、知識などもなかなか入ってこないため、どちらかというと今回述べたような姿勢についてかんがえてみて欲しい。

【応用編】「情報を扱うことについて」② 「議事録」を書く時に注意する点

今回は「議事録」を書くという行為に焦点を当てる。
情報をいかに発信するか、という点に関しては、様々な方法がある。
それはkeitakatoh1115.hatenablog.com過去の記事
でも書かれている内容である。

しかし、各発信方法において、重要になるのは、その手段を用いる目的があるという点であり、
そんな中で共通して注意しなければいけないのが「その目的を達成すること」である。

1.なぜ議事録を書くのか?

議事録というのは、会議などの話し合いの記録であると考えられる。
また、わざわざメールなどのやりとりではなく、直接ないしなんらかのツールを用いて間接的に会って話し合うからにはそもそも会議に目的がある。
そこにあるのは、
・情報共有の機能
・意見の出し合い、すり合わせの機能
・目標やタスクなど各事項の決定
などが主なものとして考えられる。

よって上の二つのような一方向ないし双方向の話し合いの記録と決定事項の記録が重要になる。
次に、それらを文字にして残すのは
・記録に残す
-背景・前提を明らかにする
-目的を明らかにする
-必要な時に見直せるようにする
-不参加者にも観れるようにする
・決定事項をまとめる
-課題・目標・タスクをよりわかりやすく・明確にする
-期日を示す
-行動・実行により確実につなげる
という目的の基にある。

どうやって目的を達成するか

よって、それらが達成されるには、
「いつ」、「どこで」、「だれが」、「何を」話し合ったのか
まず、話されたことの事実はどんなものか、
そこから得られたインサイト
留意すべきことは
どのような議論が生まれたのか、そのなかで何が重要な要素だったのか
課題の有無
目標に達するには何が必要か
何をすべきか、いつまでに、だれが

などの要素が必要になる。
これらがだれがみても理解できるレベルで書き残されていればいいが、
情報共有のための会議やディスカッションのための会議など
集まる目的が明確であればあるほど、事前に議事録の記入項目を作っておくことができるため、
だれにでもある程度書き記すことはできるだろう。

なお、一言一句抜け漏れせず記録することと、要点のみ記録することの
二つの議事録の残し方があり、どちらかというと筆者は後者が良いと思うものの(それはノートテイクングの技術の必要性も含め)、
要点のみまとめ直して、別枠で記述したり、全文の状態でも色付けなどを活用して大事な点がわかるようにすればいいため
最初に述べた
・記録に残す
-背景・前提を明らかにする
-目的を明らかにする
-必要な時に見直せるようにする
-不参加者にも観れるようにする
・決定事項をまとめる
-課題・目標・タスクをよりわかりやすく・明確にする
-期日を示す
-行動・実行により確実につなげる
の目的が達成されるのであれば、どちらでもよい。

むしろ、全文をタイピング(なかには速記するひとも?)して議論に参加できなかったり、話をじっくり聞けなくなるくらいであれば、要点のみ数行でいいし、ボイスレコーダーを活用するなり書き写すことに満足するのではなく、いかに目的を達成するかを考えて欲しい。

【応用編】「情報を扱うことについて」① ロジカルに劣らないナラティブの効用

[メッセージ][勉強会資料]【応用編】「情報を扱うことについて」① ロジカルに劣らないナラティブの効用

筆者が大事にしている「ロマンとそろばん」の「ロマン」の部分で具体的アプローチとして活用している。
「語り」を通じて情報をつたえることであり、ロジカルを意識できている人は世の中に多くなってきているものの、こちらができている人はあまり多くはない。
特に、人を動かす必要があるときや、エビデンスもロジカルさも準備できないときは極力ナラティブに物事をつたえる努力をしてきた。
過去の「情報の得る方法」一次情報のときに話したことの応用だが、「鳥の目」、「虫の目」や主体的、客観的視点を相手に対していかに再現するかどうかがカギ。

例として、
とある企業のワークの課題として、プロ野球ジャイアンツ」の売り上げを上げるためにはどうするか?
について、グッズ売り上げに焦点を当てたときの話、
現状の購買者数と平均単価の分析、年齢・性別などのセグメントを分析して販売機会などの部分のプレゼンテーションをしていた時のこと、
そこから最終的なメッセージが既存グッズのデザインの問題とか微妙なものであったことに対して、
デザインが本当の問題なのか正直エビデンスも何もなかったものの
「(応援用ユニフォームやTシャツ、タオルなどを示して)あのオレンジ色が、日常生活にいたら不自然なのではないか」ということで、無難な色の他チームや実際にプライベートで運動時にきているようなサッカーチームのシャツなどを比較に出してみたところ
なぜか、面接者の同意を得られたことがあった。

この問題分析やその後の提案の質が高かったとかということをのべるわけではないが、
(企業採用担当者という)権威に打ち勝つには、エビデンスとロジカルさであるという当初の価値観をある意味で打ち壊す、ナラティブの破壊力を知った。
破壊力といっても、納得させたかどうか程度なので、これだけではもちろんなんの役にも立たないが。

ちなみに、このワークから一気に選考に進み就職活動において大変良い経験になった。

なので、以前の区分けの問題は「ナラティブ」と「ロジカル」の対抗軸だったが、
実際は「ロジカル」という土壌の基での「ロマンとそろばん」としての「ナラティブ」AND「エビデンス」というふうにしたいと思う。

あまりナラティブの魅力について上手く伝えられた気がしないが、ロジカルシンキングとかロジカルスピーキングなどを聞いて喜んでいる人やこれらがコミュニケーション方法の全てだと思っている人は、一度その状況で必要なアプローチの仕方を探ってみるべき。

情報を扱うということ

[メッセージ][勉強会資料] 1.「情報を扱うとは?」

・情報を得ること
・情報を整える・かけあわせる(思考する)こと
・情報を発すること
のいずれか、もしくは複数を行うプロセス

なぜ「情報を扱うこと」について学ぶ必要?

1)情報・知識は扱えるようになって初めて価値がある
・聞いたことがあると、知っているでは大きな違い(知名度と認知度の違い)

2)同じ時間・労力でも情報の価値には差がでる
・必ずしも時間をかけたからといって良いわけではない
・人が処理できる情報量には限りがある
・情報には受け手と発し手がいる

⇨では、情報も時間も有意義に使おう

2.情報を得るとは、またより良い情報を得るには?

情報を得るとは、端的に言うと、インプット
特に「聞く・読む・見る」の3つ
1)聞く
聞くことにもいくつかの種類がある。
授業や講演会、プレゼンテーションなどを聞くことが最も情報を得ることとして当てはまるかもしれないが、インタビューをするというような能動的な「聞く」情報の得かたがあれば、他にも日常の会話だって様々な情報を受け取っているといえ、心がけによっては有益な情報を得ることにつながる。

「聞く」ことからより良い情報を得るためには?

・メモの取り方
単純にあったままのことをそのまま歪めずに書き記すことと、そこから感じたことを書き記すこと。
これらの一見正反対な行為を両立するということで、ノートに区分けや色分けをして混ざらないようにするくらいか。
今後なんかしらで書いていきます。

・質問の仕方
一般的により良い質問をするには、しっかり話を聞き、メモなり頭の中なりで整理して理解度を高めることが必要となる。
より良い質問、とは相手が持っている情報や知識をより多く、より質高く引き出すことであり、また、その場の議論などを深める質問も良い質問であると考えられる。
また、長期的観点で見た場合、自分が相手の言っていることをしっかり理解していることを示すために話されていたことの「確認・整理」としての質問もできる。
 なお、以外と気づかない点として、もしその話がほとんど理解できていない場合、もし会話の形式であれば早い時点での質問が重要であるし、講義の形式であっても質疑の時などに聞くのは早めの方が良い。
なぜかというと、聞くなら早いうちでないと、そのあとはもう聞くチャンスなどないし、あとから知ったかぶりだったと知った時にどれだけ失望されるか考えたら自分のためにも、相手のためにも早いうちにクリアにしておいたほうがいいだろう。
特に、上記の「確認・整理」としてやそもそも理解できていない場合の質問に関しては、「◯◯という認識でよろしいですか?」などのように仮設型で質問をすると、「イエスorノー」から次の会話に進めるため、相手も会話を始めやすいし、どこが「整理できていない」、「理解できていない」かがわかるため助かる。

2)読む
本を読むことに加え、雑誌、新聞などからも情報を得ることができる。
また、最近はインターネットからも情報を得る機会は多いと考えられる。

「読む」ことからより良い情報を得るためには?

・語句を調べる
情報を扱う際において、ほとんどの分野(自らが実際に体験したことがないような情報・知識であればあるほど)では、そんなにすぐに理解をすることができない。
英単語などと同じで、何回も調べて、見ながら徐々に覚えていくという感覚で良い。
知ったかぶりをして誤った言葉の使い方をするくらいなら、時間はかかっても自分でしっかり理解してから次に進む。
多くの場合、時間を気にしてあいまいな理解度で話を進めてしまうが、長期的に見たらこっちの方が時間が掛かる。
・「これ」、「あれ」、「それ」などを明確に理解する
文章中の「これ」などがそもそもどこを指しているか理解する

・(特にインターネットにおいて)フォローする
昔から、人々が意見を作る時には、誰かしらの意見を参考に作り上げてきた。
下記の引用において、同書籍が2002年に出版された当時、オピニオンリーダーはマスコミに迎合するようになったため、ラザースフェルドの考えは通用しないと書かれているが、Twitterなどのメディアの台頭により、再びこの本来の傾向が蘇りつつあると考えられる。

かつてポール・フェックス・ラザースフェルドという社会学者が「コミュニケーションの二段の流れ」ということをいい、個々人がマスコミ情報を受信する場合、その人の属する集団のオピニオン・リーダーの解釈を経由する形で行われると指摘した。
引用- 西部邁「知性の構造」角川春樹事務所

そこで、様々な業界の著名人をフォローすることによって、情報を得て、解釈を取り入れ、自分のものにできると考えられる。
特に、自分の知識や意見がない分野に関しては、偏りを防ぐために、できるだけ他方の著名人をフォローすることが有効。
NewsPicks」というSNSに近いニュースメディアは、各界のエリートが揃っているため、強者の視点が多いものの、ビジネスにおいても、政治においても大変参考になる。

3)見る
どちらかというと、聞くことや読むことなどの誰かを経由した二次情報ではなく、一次情報を得るという感覚。

「見る」ことからより良い情報を得るためには?

 現場感覚であったり、自分で考える力とも言われるが、見たものから何を解釈するか、如何に細部の変化に気づくかやそこでの動力について察知するセンスを身につける。
 最も基礎的な努力としては、客観性と主体性をコントロールし、あえて自分が主体であることについて、客観的で俯瞰的な視点を持つこと。
例えば、そこで起きることについて、「なぜ?」を問ていくことが効果的。当たり前の出来事だと思っていたことについて、それは本当はなんでなのか?
という視点を持つこと。
一方、自分ごとではないことについて、主体的な視点を持つこと。主体者側に役割を体験する、もしくは実際に当事者にはなれない場合は、その当事者の視点に立って見ることが重要になる。

これらをイメージする際には、鳥の目と虫の目(マクロ的視点とミクロ的視点)で連想してみる。これらをコントロールすることが、「見る」行為からより多くのことを学び情報を得ることにつながる。

3.情報を整理・加工するとは、またより良い情報の整理・加工の仕方は?

情報を整理・加工するとは、基本的に得た情報を自分の頭の中でどう思考するかを示す。
実際は、情報を得る時に、情報をまとめると同時に、なんらかの視点が見出せたり、着想を得ることがあると考えられる。それを応用しようとする動力とそこから行われる思考上の行為は全てこの項目に該当すると考えられる。

より良い「情報の整理・加工」を得るためには?

今の時点で、普段自分がやっていることをもれなく・だぶりなく書き出してみた場合、
主に
情報をまとめる
・要素に分解する
・時系列に、揃える
・ポイントにし、並べる
・図にする
-グラフ(正式な名称はわからないが、線グラフや棒グラフ、円グラフなど、◯:◯など棒グラフや対抗関係を表すためによく使う)
-マップ(要素軸ごとに整理したりするニュアンス)
-概略図(「つまりどういうこと」っていう部分の文言を並べる。パワーポイントの画面をノート上に書き出すというニュアンス)
-箇条書き(単純に得られたキーワードを描き並べること。その後線などを使って概略図化する場合もある)
情報を掛け合わせる
フレームワークで案を出す
・ひたすら、ノートに感じたことを書き出す
・◯×◯という形でとりあえず案出しで掛け合わせる
・頭の中でシチュエーションをしてみて、感じたことをまとめる(勝手にゲーム理論的思考と呼んでいる)

ゲーム理論的思考について】

自らを内向的と自認している、筆者にとって、「話しながら考える」外向的な人材よりも、議論などの場で初速に遅れを感じることが多くある。
それは、「考えてから話す」という内向的な人材の特徴による。

そんな中で、工夫している点のは、「駆け引きの学問」と言われる「ゲーム理論」のような思考を頭の中ですること。
これを素早く繰り返すことができれば、初速は遅く見えても、ある段階においては、思考量で他を上回っている。
簡単にいうと、案を幾つかだし、それらをかたっぱしから実際に頭の中でシミュレーションすること。やっている途中で得るインサイトもあるので、一通り全ての案を実際に頭の中でやってみて、それで新たな気づきが出たらもう一周するなど。
そうすると、思考の次元が上がる。

4.情報を発信するとは、またより良い情報の発信の仕方は?

発信の仕方は、思考と異なり外部が主な対象になるため(ノートを取るなどは発信でありながら思考を助けるなど自らの内部も対象になる)、情報を得るときと同じくらい多様な手段がある。
五感だけでも、「聴覚、視覚、嗅覚、味覚、触覚」がある。
特に、もちろん分野によっては嗅覚や味覚、触覚などでの情報提供もあるが、ここでは主に聴覚、視覚が重要になると考えられる。

1)聴覚を活用した情報発信
・プレゼンテーション
・講演
・ディスカッション
・インタビュー
といった、一方的および双方向の「話す」という行為である。

2)視覚を活用した情報発信
・手紙
・電子メール
・レポート
・議事録
・プレゼンテーション
といった、文字や図にする行為である。

より良い情報を「発信」するためには?

「ナラティブにつたえること」、「ロジカルにつたえること」
主に、この2つがキーになると考えられる。

これらの二つに共通しているのは、
・情報量をできるだけ最大限に近づけていること
・誰にでも伝わるように心がけていること
である。

ナラティブとは、物語、語りという特性を生かし情報を扱うアプローチであり、情報を発信する際には、より内容を物語的に、情景・背景・イメージ・感情・感覚が浮かぶようにつたえることである。
このアプローチには、長さの代わりに情報量が豊かでたっぷりであるという特徴がある。

一方、ロジカルに関しては、
論理が整っていることを基礎とした情報を扱うアプローチであり、情報を発信する際には、より最小限で必要な情報量を、結論から話すなどの方法をとる。
このアプローチはナラティブな場合と比較して、簡潔で理路整然とした特徴を持つ。

なお、筆者が「ナラティブ」を使うときは、チームなどを率いるときであり、人を動かすときにはこちらを重要視する。
一方、ロジカルは、正確には「ナラティブ」の対立の位置にいるわけではなく、論理だっていることは基礎として、なるべく日々再現できるようにしている。
特別意識するのは、感情的な相手や、権威を持った相手と話すときであり、
ちなみに、就職活動時代に感じたファクトベースコンサルティングの存在意義として、権威に打ち勝つのはエビデンスとロジカルさであると考えている。

これらを日々の生活にて意識するために、「ロマンとそろばん」という形で、ことあるごとに意識付けしている。


以上