K's desk

サークルの後輩、インターン先の同世代社員などに情報を財産として残せたらなと考え開設しました。玄人というよりは、事業をこれから行う人とか知的産業に今後関わっていくとかまだ頭に汗をかいていない人が、壁にぶち当たった時に読んでもらえればと思います。将来の自分に向けて、余裕ができたらマインド的な部分で自分が何を考えていたのかなども残せればいいですが、基本的には他者に公開する必要性がなければevernoteなどに保存しているので、ここで公開されている記事は誰かしらのニーズに応じて書いている内容になります。

【応用編】「情報を扱うことについて」① ロジカルに劣らないナラティブの効用

[メッセージ][勉強会資料]【応用編】「情報を扱うことについて」① ロジカルに劣らないナラティブの効用

筆者が大事にしている「ロマンとそろばん」の「ロマン」の部分で具体的アプローチとして活用している。
「語り」を通じて情報をつたえることであり、ロジカルを意識できている人は世の中に多くなってきているものの、こちらができている人はあまり多くはない。
特に、人を動かす必要があるときや、エビデンスもロジカルさも準備できないときは極力ナラティブに物事をつたえる努力をしてきた。
過去の「情報の得る方法」一次情報のときに話したことの応用だが、「鳥の目」、「虫の目」や主体的、客観的視点を相手に対していかに再現するかどうかがカギ。

例として、
とある企業のワークの課題として、プロ野球ジャイアンツ」の売り上げを上げるためにはどうするか?
について、グッズ売り上げに焦点を当てたときの話、
現状の購買者数と平均単価の分析、年齢・性別などのセグメントを分析して販売機会などの部分のプレゼンテーションをしていた時のこと、
そこから最終的なメッセージが既存グッズのデザインの問題とか微妙なものであったことに対して、
デザインが本当の問題なのか正直エビデンスも何もなかったものの
「(応援用ユニフォームやTシャツ、タオルなどを示して)あのオレンジ色が、日常生活にいたら不自然なのではないか」ということで、無難な色の他チームや実際にプライベートで運動時にきているようなサッカーチームのシャツなどを比較に出してみたところ
なぜか、面接者の同意を得られたことがあった。

この問題分析やその後の提案の質が高かったとかということをのべるわけではないが、
(企業採用担当者という)権威に打ち勝つには、エビデンスとロジカルさであるという当初の価値観をある意味で打ち壊す、ナラティブの破壊力を知った。
破壊力といっても、納得させたかどうか程度なので、これだけではもちろんなんの役にも立たないが。

ちなみに、このワークから一気に選考に進み就職活動において大変良い経験になった。

なので、以前の区分けの問題は「ナラティブ」と「ロジカル」の対抗軸だったが、
実際は「ロジカル」という土壌の基での「ロマンとそろばん」としての「ナラティブ」AND「エビデンス」というふうにしたいと思う。

あまりナラティブの魅力について上手く伝えられた気がしないが、ロジカルシンキングとかロジカルスピーキングなどを聞いて喜んでいる人やこれらがコミュニケーション方法の全てだと思っている人は、一度その状況で必要なアプローチの仕方を探ってみるべき。