K's desk

サークルの後輩、インターン先の同世代社員などに情報を財産として残せたらなと考え開設しました。玄人というよりは、事業をこれから行う人とか知的産業に今後関わっていくとかまだ頭に汗をかいていない人が、壁にぶち当たった時に読んでもらえればと思います。将来の自分に向けて、余裕ができたらマインド的な部分で自分が何を考えていたのかなども残せればいいですが、基本的には他者に公開する必要性がなければevernoteなどに保存しているので、ここで公開されている記事は誰かしらのニーズに応じて書いている内容になります。

根性とは結局何だったのか 2016.08.18

根性とは、結局何だったのか

今回述べていくのは、今迄の人生、特に仕事における「根性」の捉え方である。
安宅和人氏が「根性から逃げるな」という素晴らしいお言葉を言っている事が、
今迄ずっと頭の中に残っているので、今回の記事の材料になったことは間違いないのですが、
一つの自分の中での問いによって今回文章を書いているので、
氏の文章に関心のある方は、直接インターネットで検索していただいて、
僕の考えた頭の中に興味のある方だけ今回の記事をお読み頂ければと思います。

「根性」とは、僕の人生の中でもかなり貢献してきた概念です。(概念なのか、態度なのか)
野球部では、中学生時代には最後の夏の大会1ヶ月前に手首を骨折したものの、3日前に骨がくっ付いた事を確認し、(ギブスにより筋肉が落ちていたので)かろうじてグローブをぶら下げる事が出来ているという狂気の状態で試合に臨んだこと(こんな時に限って、6回くらい打球がきた笑)。
高校生の時には、根性で練習をし、毎日朝6時に家を出て22時に家に着く生活。
合宿で父母会がカレーなどを作ってくれた時には吐くほど(実際には吐いてからが勝負と同期と争っていた)食事をして、その後また練習。
結局、先に体が悲鳴をあげ、2回も腰椎を折り、今も分離症のままである。

また、大学受験では、塾に行くお金が無かったので、同じ参考書をひたすら勉強。
朝5時に起きて、22時まで、1日15時間くらい勉強していた。学校に通う時間すら惜しく、
先生の判断で3年次秋以降学校には行かずに、家で勉強していた。(実際に、僕の高校のレベルだと、これくらい勉強しなければ無理だったし、特に3年夏まで部活ばかりやっていた自分とっては、必死だった。結果としては、絞った参考書をどこに何が書かれているか頭の中に出てくるくらい覚えた結果、今の大学に滑り込めたのだが)

そして、なにより大学生になってから、2年次に休学をして、その年には毎週25〜30hの昼のバイト+45hの夜勤を繰り返し、復学後も学校に行きながら週合計60hのバイトを続けてきた。

このように、筆者はコテコテの「根性野郎」である。

しかし、「根性」では、今後の人生自分と同じような野郎の中でトップに立つことしか目指せない気がしたし、
言葉にするのは難しいが、今の延長線上にしかなり得ないと感じていた。

そんな事にやっと気づいたのは、就活を始めて色んな企業を見た1年前くらいからなのだが、
「根性」に頼る危うさを、気づいていない人が多くいるという事実に筆者は直面した。

「根性」は大事、でもそれだけ?

ベンチャーや中小企業のトップ達の言葉に、確かに僕も共感を得るし、
「マラソンを全力で走る心意気」などの話については、好んで後輩達に口にしてきた経験もある。

しかし、良くも悪くも、彼らにとっては、「根性」だけなのである(もちろん、すべての人では無い)。

確かに、根性が大事な時代はあったし、今も重要な要素になる世界はたくさんある。
僕が言いたいのはあくまでも「根性」が正当化される場所とされない場所があるということであって、
組織のトップが提示し、利用するオプションが「根性」だけなことに意見を出しているだけである。
そして、「根性」で色んな課題を乗り切ろうとしている人々に対して、別の世界の存在を見せようとしただけでもある。

過去のマニュアルレーバーという時代には、トップにとっての重要な項目は、いかに組織を統率して
効率的に動かすかであった。
そこでの、重要な指標は文字通りの「生産性」であり、それは適切なインプットをすれば、適切なアウトプットが出てくるという産業の構造に起因すると考えられる。
変な言い方をすれば、歯車の一つとして、ムダなく動いてくれればよかった。
そのための、統率に必要なものは、体力と態度であり、これらを奮起・管理するために、
「根性」を有効活用していった。
どちらも最低限ある前提で言えば、より重要なのは「頭の良さ」よりも「体力」であり、
日々の生活の過ごし方で望ましかったのは「本を読んだり、勉強すること」よりも「テレビや映画を見たり、カラオケ、飲み屋で時間を潰すこと(そして、ストレスを発散させること)」であったと考えられる。そして、それが現在も通用している分野もあれば、知的産業などではクライアントや社会に価値を提供するために、勉強や日々の研鑽などストイックさを求められる分野や職業も現れてきた。

このように、時代は変化している。というよりは主要な産業・職業の構造に変化がもたらされてきた訳であり、
近年の多くのベンチャーや中小企業では、ITやコンサルティングなど、労働集約型とは別の仕組み(ここで言いたいのは資本というか知識?に影響を受ける分野)を持つ企業が大半である。
にも関わらず、彼らが使っているのは、「根性」であり、マネジメント方法や働き方がアップデートされているとは言えない。

みんな「根性に逃げている」

結局このフレーズを使ってしまった(安宅氏の話を知りたい場合は「イシューからはじめよう」を読んでください)。
しかし、「根性」の行き着く先はなんなのか、具体的にいうと、
「根性」で失敗した仕事を失敗しないようにするには、さらに「根性」、これは要するに時間をかけるなどの話になり、ここまできたらもう無茶である。あとは、その従業員の「体力」と「気力」が耐え切れるかどうかの話である。

インプットとアウトプットの関係が見込める産業・場合においては、「根性」は効果がある。
要するにかけるリソースを増やすだけであり、そのインプットに対して、アウトプットは機械や時間の限界を除いて一定の範囲内で忠実に答えてくれる。
しかし、人に頼った仕事は、インプットとアウトプットのバランスが見極めづらい。

「根性」に頼らないためには

これからは全て持論である。

1.測定する

今の現状と何か変えるしかない、そのためにまず何ができるかといったら、
なんらかで定量化し、その数値を改善していくことである。

「何を数値にするのか」という質問に関しては、それは物事の種類によるし、
もし答えを出すならば、「限りなく全てにおいて数値を出す」である。

なぜなら、これを自分がやろうとした所で、結局出てくるのは2〜3種類の数値である。
数値化に時間が取られてしまっては、本末転倒だが、おそらく今よりは良い。

「根性」に頼る人に限って「成果」とか「勝率」とかいう。しかし、その「成果」がなんの要素によって
左右されるかはあまり考えられていない。

2.客観視する

これは、自分の中に優秀なマネジャー像の客観的な立場を持った人格を持ち、自らツッコミや問いをするみたいな笑


3番以下はこれから自分でやっていこうとするものである

3.事物をより高い次元で考える

今まで2次元で考えていたものを奥行きというか、3次元に近づけるイメージ。
具体的に言えば、戦略と戦術の棲み分けをしたり、その中で、さらに重要度を色付けするみたいな。

世の中の、多くの上司・マネジャーの立場にあるひとは、
戦術レベルではやけに大きな話をするものの、戦略レベルだと内容・幅が小さく、やけに稚拙である。
端的に突っ込むなら「それはあなたの立場が言うことではない」みたいな。
プレーヤーの思考の次元で人の上に立っている人が、多くの場合このような言動を行う。

4.先をみる

これが今回の記事のきっかけになった自分の中での意識の芽生えである。
戦術は組めても、戦略は組めていない人のように、それは想像力の欠如なのか、頭の悪さなのかは
わからないが、もっと先を見るという事を今後自分自身大事にしていきたい。

今の事をとりあえず(最悪「根性」でもなんでもいいが)乗り越えたとして、どうやって次のステップにつなげていくか。
どうバリューを高めていくかという問いをしていきたい。

自分自身の例で行くと、今は来年春の就職前にすごく勉強したいと焦っている。
しかし、この問いで言えば、勉強した先に何を戦略として持つか。
頭がただ良いだけでは、コモディティ化される。というか、東大生たちに単純な頭の良さで叶うかは難しいし、そこに時間をかけたみかえりがどの程度かを考えなければならない。
となったら、ただ勉強するだけではなく、何らかの色付けをしていかなければ、活かすことはできない。
英語も同じくである。たしかに、英語は話せれるようになりたいが、今のあと半年を使って語学留学にいくかといったら、どうせ入る会社の周りは帰国子女などがいるわけだし、なんかそれ意味無いよなという感じである。
まあ、実際にどうしていくかは、今後問ていくつもりである。

5.周りを見る

これはさっきのコモディティ化の話と一緒、
人間は能力を伸ばさなければいけないが、能力の伸び=それが市場価値の上昇
とはならない世界だと思う。
だとしたら、今後自分自身が時間を投資していく物は、周りを見て選んでいかなければならないはずである。



以上
まとまりの無い内容だったが、
前半は、今「根性」の世界観・美学しか持っていない人に対しての警鐘。
後半は、そのための具体的なアプローチと、仮説および今後の取り組み決意である。

何かしら参考になればと思うし、意見もどんどんください。